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煙草が胎児に与える影響|流産・早産・低体重児のリスクが向上

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2018.01.24

胎児に悪影響を与えるタバコの危険性について

有害成分が流産のリスクを上昇させる

タバコの中にはニコチンやタールの他にも200種類を超える有害な成分が含まれており、吸うことで身体に大きな負担をかけることが周知されています。ストレス解消目的や嗜好品として利用しているかたは多くいますが、少なくとも妊活中や妊娠中の喫煙は胎児への悪影響を考えて控えるべきです。

流産は受精卵や子宮内の組織に異常が発生することや、胎盤の機能が低下してしまうことで起こります。タバコを吸うことで血管が収縮し、血流量が低下することで子宮や胎盤に充分な栄養と酸素が行き渡りづらくなるため、胎児より前に胎盤が剥がれ落ちる常位胎盤早期剥離の発症率が上がり、胎児や母親が命を落としてしまう危険性も出てくるのが問題です。

また、受精卵の染色体異常率が上がり、着床が上手くいかず、着床しても子宮内で育たなくなることで流産をしやすくなります。

子宮収縮の促進によりリスクが高まる早産

タバコに含まれるニコチンには交感神経の活動を活発にする作用があり、これによって子宮収縮が促されて早産の危険性が高まることがわかっています。さらに、タールや一酸化炭素によって胎児への酸素供給量が減ることも流産、そして早産の原因です。

特に、一酸化炭素は母体よりも胎盤を通して胎児への影響が強く出るとされています。妊娠前から喫煙の習慣があったり、妊活、妊娠中にもタバコを吸い続けている場合、全く吸わないかたに比べて早産のリスクが高くなることが研究でわかっており、タバコの量が増えるごとにその確率も上がってしまいます。1日に2箱吸うかたは3人に1人程度が早産になるとされているほど、タバコの影響は大きいものなのです。

発育不全により低体重児が誕生

喫煙習慣のある妊婦から誕生した赤ちゃんは、非喫煙者の妊婦が出産する赤ちゃんに比べて200gほど体重が少なく、さらにヘビースモーカーだった場合にはその倍程度軽く生まれてくるとされています。

タバコに含まれているシアン化合物は、胎児の身体を形成するために必要となるタンパク質の合成を阻害してしまいます。血行不良による栄養の供給不足に加え、発育不全となる大きな原因です。

さらに低体重児は身体が弱く、合併症などを引き起こすリスクが高まるのも問題になります。

  • 低血糖症
  • 肺疾患
  • 無呼吸発作
  • 知能の遅れ

こうした症状が現れやすいほか、さらに母体が分泌する母乳に含まれるタバコの成分を赤ちゃんが摂取することによって、喘息やアトピー、乳幼児突然死症候群の発症率がより上がってしまうなど非常に危険です。

健康な赤ちゃんを出産するために気をつけていきたいこと

禁煙するだけではなく受動喫煙にも注意

流産や早産などのリスクを可能な限り回避して健康な赤ちゃんを産むために、発育の妨げの原因になるものは可能な限り避けたほうが賢明です。身体への害はわかっていてもストレスでつい手が伸びてしまうというかたもいますが、せっかく授かった命を成長させていくために禁煙を心がけましょう。

また、周囲に喫煙者がいる場合には副流煙による受動喫煙で影響を受けます。特に一緒に住んでいる家族でタバコを吸うかたがいれば、配慮してもらえるように協力をお願いしてください。

葉酸の働きを妨げないためにも禁煙は必要

胎児の先天性異常のリスクを軽減したり、受精卵の成長をサポートするために摂取が推奨されているのが葉酸です。しかし、せっかく血行促進、細胞分裂の促進、流産の可能性の軽減、免疫力の向上といった効果を得ようと葉酸を摂り入れても、タバコによる悪影響が阻害してしまいます。

妊活中、妊娠中の女性は1日に400μg程度の葉酸の摂取が推奨されているため、効率よく摂るためにサプリメントの利用がすすめられますが、せっかくの葉酸の効果がタバコで打ち消されてしまっては無意味です。妊娠や出産に伴うさまざまなリスクを軽減する葉酸をしっかり効かせられるように、母体と胎児の健康を考えてタバコを遠ざけるのが賢明です。

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